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重文 平治物語絵巻 信西巻 - 紙本著色 一巻 [上:第一段(部分) 下:第四段(部分)]  鎌倉時代(13世紀)

平治の乱(平治元年〈1159〉)は、後白河上皇の近臣である信西(藤原通憲(みちのり))に対し、藤原信頼(のぶより)と源義朝(よしとも)が起こしたクーデター。武家勢力の台頭を示す日本史上の大きな出来事であった。「平治物語絵巻」はその約100年後(13世紀後半)に制作されたと考えられる。現在、絵巻の形では、「三条殿夜討巻(さんじょうどのようちのまき)」(ボストン美術館)、「信西巻」(当館)、「六波羅行幸巻(ろくはらぎょうこうのまき)」(東京国立博物館)の3巻のみが現存している。
当館所蔵の「信西巻」は、信西の最期をテーマとしたもの。詞書三段、絵四段から成る。信頼と義朝に襲撃された信西は自害。首を獄門に懸けられるまでが描かれる。整然とした画面構成や躍動感と迫力に満ちた描写、精緻に描きこまれた武具甲冑(かっちゅう)など、合戦絵巻の傑作と呼ぶにふさわしい出来栄えを示す。夜討ちや合戦、行幸などを描いた他の巻とは異なり、緑青を多用した風景表現がみられる点でも貴重な一点といえる。
狩野晴川院養信(せいせんいんおさのぶ)(1796~1846)ほか4名による模本(東京国立博物館)の奥書から、天保14年(1843)には伊勢外宮神官・福島氏が所有していたことが知られる。伊勢の向井氏を経て、岩﨑家の蔵品となった。

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